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トップメッセージ

人と文化のつながりを大切にして、
すべての人の心に豊かさを届ける。

日販グループホールディングス株式会社代表取締役社長の富樫建の画像

日販グループでは、全社員が一丸となってこの理念の実現に向けて活動しています。この理念の実現は決して簡単なことではありません。お客様をはじめとした全てのステークホルダーに寄り添い、事業活動を通じて社会に貢献し続けてはじめて成し遂げられるものです。そのため私たちは、「ESG」の概念を重視した事業活動を推進してまいりました。地球環境にも、社会にも、人にもやさしいことが事業活動の大前提であり、これこそがこれからの時代において、企業にとって成長のエンジンになっていくものと考えています。「やさしいみらいを新たな文化に」をスローガンに掲げ、生活者の一人ひとりが心豊かな暮らしを享受できる社会への発展に寄与すべく、今後もより一層ESGを重視した経営に舵を切っていきます。

グループの理念実現の核となるのは、祖業である取次事業「日本出版販売」です。1949年、全国津々浦々に本を届けることで文化創造に寄与するという使命のもと、事業をスタートしました。いたるところに戦争の爪痕が残る大変厳しい環境下において、先人たちの使命感を支えたのは、「旧来の組織の殻を打ち破らんとの清新な気概」と「人の和を尊ぶ精神」です。時代が移り変わっていくなか、変わるべきものと、変わってはならないものがあると思います。日販グループで働く一人ひとりには、長い年月が経った今でも脈々とこのDNAが普遍のものとして受け継がれており、今だからこそ未来に向けてこの原点に立ち戻る必要があります。

書店数の減少や物流費の高騰など、取次事業を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。当グループにとってコアバリューである取次の再興は最優先課題と位置付けており、グループの総力を挙げて価値を作り直すべく、ありとあらゆる手を打ってまいります。その中の1つである環境・社会面においては、輸配送網の見直しによるCO2の排出量削減、エネルギー消費量の改善、ドライバーの労働環境改善など各種テーマを設定して取り組みを行っており、一つひとつ成果を出すことができています。また、将来を見据えて特に重要視していることは、地域社会への貢献です。地域に根差す書店の存在は、まさに街の文化インフラとして人と文化がつながり、暮らしを豊かにする大切な場所です。私たちはこれからも、その可能性を信じ、多くの生活者に本の良さを知っていただくために、書店に本を届け続けることを諦めません。しかしながら一企業が単独で解決できることが少なくなっている時代です。業界の皆様と一緒に課題解決に取り組んでまいります。

私たちが元来取り扱ってきた本という存在は、知の集積であると同時に、社会の多様性を表していると捉えています。多様な価値観を受け入れ、伝えたい人から求める人へ届け続けていくことが、私たち日販グループ社員の矜持です。今ではその想いが、出版取次に留まることなく、事業となって広がりを見せています。例えば、海外事業を展開する日販アイ・ピー・エスでは、元々は本を届けるために構築した流通網を活かして、グローバルで活躍する日本人駐在員とその家族の心身の健康に貢献する様々な商品を届ける事業を展開しており、多くの企業様から支持をいただいています。また、書店店頭の検定受付から派生した検定事業やイベント事業を展開する日販セグモでは、「文具女子博」を初めとした体験型イベントの数々が人気を博しており、多様な切り口でファンの心を掴んでいます。この流れは例に挙げた二社に留まることなく、小売、コンテンツ、雑貨、ITなどグループの事業領域全てにおいて加速しています。2023年、日販グループのヘッドクォーターオフィスとして「オチャノバ」を御茶ノ水本社にオープンさせました。オープンから僅か一年で100を超えるパートナーとの共創イベントが開催され、将来に向けたビジネスが生まれ始めています。この場所から、多様な形で新しい事業が生まれ、人と文化がつながった豊かな未来が実現されることを信じてやみません。

このように日販グループでは、創業時から脈々と受け継がれるDNAと使命感のもと、時代によって移り変わるニーズに応えるべくさらなる進化を見せてまいります。ステークホルダーの皆様には、日販グループに変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

日販グループホールディングス株式会社
代表取締役社長 富樫 建

ESGを基盤に
新しい「取次」をデザインしていく

日販グループホールディングス株式会社代表取締役会長の吉川英作の画像

2024年4月1日より、代表取締役社長には富樫が就任し、私は代表取締役会長に就任いたしました。

私が代表取締役社長に就任した2021年から、ESGを経営の基盤に据えて、新しい取次をデザインしてきました。祖業である日販が目指している出版流通改革とESGは表裏一体の関係にあると思ったからであります。

2030年を目標とした、出版流通に係るCO2の排出量削減や、その実現に向けた返品率など各係数のKGIを定めました。2023年度時点では各々のKPIは概ね達成しております。育児休暇や介護休暇等の制度も整い、ESGに本気で取り組む文化は醸成されつつあります。

我々が主戦場としている出版業界を取り巻く環境は一層、厳しくなってきています。ESGを上位概念に据えて縦横無尽に文化と感動を「取次ぐ」会社にデザインしていきたいと思います。

ESG推進委員長にも富樫社長が就任しました。私も会長として伴走していきながら、次の世代と新しい「取次」を考えていきたいと思います。

日販グループホールディングス株式会社
代表取締役会長 吉川 英作

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